シリコンメタルの基礎知識

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シリコンメタルとは

シリコンメタルとは、世界中の地盤の中に存在するケイ石(酸素とケイ素)から取り出される金属ケイ素です。主な生産国として、アメリカや中国、オーストラリアなどがあります。シリコーン、ポリシリコン、半導体シリコン(シリコンウエハー)、合成石英などの主要原料となります。

全量を輸入に頼る日本

シリコンメタルの原料であるケイ石ですが、河原で白い石を見つければ、それが多くのケイ素を含むケイ石です。つまり、ケイ素とケイ石は実はどこにでも存在します。しかし、日本は現在シリコンメタルの全量を輸入に依存しています。ではなぜ、シリコンメタルは日本では製造されず、輸入に依存するのか。それは、ケイ石からシリコンメタルを取り出す電気溶解に膨大な電力が求められるからです。

そもそも日本は、電気の燃料にあたる石炭や石油などを輸入に依存しており、必然的に世界各国と価格差が発生します。つまり、原料であるケイ石はあるが、その製造コストが高額なため、どの企業もシリコンメタルを海外から調達している、ということです。

どこ産がおすすめ?

生産国はアメリカやブラジル、中国などですが、各企業によって品質が異なることを知ってもらいたいです。従って、一言にどこ産が一番とは言えません。代表的な基準は、純度や粒の大きさとなります。当然、冶金や半導体目的では高純度のシリコンメタルが求められます。他にも、近年自動車業界では近年アルミ合金への注目が高まっており、ここでは高い強度や耐久性を持つシリコンメタルのグレードが求められています。

上がる中国技術。増える中国需要。

そもそもハイグレードなシリコンメタルに必要なのが、純度の高いケイ石ですが、中国はその国土の広さから、高い純度を持つ鉱山が多いと言われています。 そして近年、さらに注目を集めるのが、中国の製造技術進歩と価格です。 半導体、自動車、太陽光パネルの世界的な需要増加が中国で起きており、必然的にそれらに求められるシリコンメタルの製造技術も発展しています。