石英ガラスとは?通常のガラスとの違いは?どうやって作るの?石英ガラスの基礎知識をご紹介します

石英イメージ

石英ガラスとは

石英ガラスとは、一言で言えば、水晶を溶かして作るガラスです(後述しますが、現在は化学的な方法でも作られます)。化学式ではSiO₂と表記されます。ケイ砂から作られる従来のガラスとは異なり、不純物が極めて少ないため(特に金属の不純物)、光を良く通し、そして熱にも強いです。もう少し細かく記述しますと以下3つの特徴と言えます。

  1. 軟化温度が高く高温での使用が可能です
  2. 光吸収が少なく、特に紫外域での透過率に優位性があります
  3. 熱膨張が無いので熱衝撃に強く、また精密な加工寸法を保ちます

これらの性質は特に、クリーンで高温な環境が必要な半導体製造プロセスの治具に向いています。また深紫外線域で微細な回路パターンを露光するフォトマスクの必須材料と言えます。まさに石英ガラスは我々の生活を支えるスマートフォンや携帯電話、自動車や飛行機に、いまや必須の存在となっています。

石英の種類

素材と製法に起因する微量の不純物と水分は、石英内部に存在します。 また、完全に均質な石英ガラスを造ることは出来ず、泡、脈理なども内部に入ります。 それらを減らすことを製造工程での軽減と、後工程での追い出し(アニール処理)で行います。製造工程は大きくは二つに分かれ、天然由来の石英砂を精製したのち溶融する溶融石英と シランガスからCVD法で作る合成石英です。 合成石英は製法上内部泡が無く、光学材料に向きます。 特に溶融石英は仕様用途から求められる特性が様々で、石英をグレード分けしております。 それらは材料の精製度やアニールの条件を変え製作、ラインナップされています。

創業約100年である前田硝子(株)では、アウトガス、アルカリ流出への配慮、鉄分やアルミナなどの不純物の数値管理をした多岐な石英ガラスをご用意しています。

通常のガラスとの違い

上述の通り、通常のガラス(ここでは人々の生活に最も身近な窓ガラスを例としています)はケイ砂という砂から作られ、原料に炭酸ナトリウムを含むことからガラス業界では「ソーダ」ガラスなどと呼ばれています。透明で熱に強い一方、割れる性質を持ちます。石英ガラスは水晶を原料としますが、その性質は従来のガラスと同じく、透明で熱に強い一方、割れます。

しかし、ソーダガラスも石英ガラスも、見た目は透明でも実際には雲泥の差があります。窓ガラスを横から見たことがある方は多くはないと思いますが、実はソーダガラス(つまり窓ガラス)はガラス業界では「青版」と呼ばれ、よく見ると緑色をしています。一方で、石英ガラスはどこまでも果てしなく透明な性質を持ちます。この性質を最大限に生かしたのが、光を通じて相手に情報を伝達する光ファイバーです。

どうやって作るの

前述の通り石英ガラスは水晶(石英)を高温で溶かし、作られています。主に、水晶を電気で溶かす方法があります。しかし、水晶は不純物を少なからず含むため、日々進化する石英ガラスへの要求に応え続けることは困難です。例えば、光学部品などには特に高い純度が求められます。そこで開発されたのが化学的な方法で、その成果物を一般に合成石英ガラスと呼びます。水素と酸素を利用し、シラン化合物を加水分解させる方法などが主流です。

なぜ半導体に必要不可欠なのか

我々の生活を支える半導体技術は日々進化し、そのサイズもまた極小化しています。微細化限界説まで唱えられるほどで、先日はIBMがICの中に含まれるトランジスタを2ナノメートル(つまり髪の毛の1000分の1)にまで微小化したことは世間を驚かせました。当然、半導体そのものだけでなく、それを製造する機械や容器などにも高いレベルが求められます。例えば、半導体材料との反応や元素の混じりがあってはなりません。石英ガラスはそれらの条件を満たすほぼ唯一の材料であるとも言えます。

石英ガラスの板、管、加工や開発のお問い合わせは、創業約100年のガラス専門商社 前田硝子株式会社までご連絡下さい。